タイトル*
監督・脚本:Ian Sellar
原作・脚本:Christopher Rush 小説_A Twelvemonth and a Day_
撮影:Gabriel Beristain
音楽:Jonathan Dove
編集:David Spiers
プロダクション・デザイン:Andy Harris
美術:Zoe MacLeod
衣装:Sandy Powell
舞台は1940年代後半のスコットランドの最果てオークニー諸島。「僕は船だ(I am a boat)」 船の真似をして危うく溺れかける夢見がちなピーター少年は、おじいさんにもらった望遠鏡でいつも海の彼方を眺め、おじいさんの船ビーナス号で航海に出ることを夢見て、そして船乗りだというまだ見ぬ父の面影に思いを馳せていた。物質的な贅沢は何にもない島だが村人たちはそれぞれに個性的で、エプおばあさんに詩の本をもらったことから詩の世界に目覚め、憧れの先生の前で詩を暗誦して見せたりと、彼の想像の翼は無限に羽ばたいていた。しかしここ数年続いた不漁のため、おじいさんはビーナス号を手放さなければならなくなり・・・
この映画の撮影は、すべてスコットランドのオークニー諸島で行われた。(原作の舞台はFifeのSt Monansだったそうだ。)素朴で自然に満ち溢れた雰囲気をよく映し出している。
ピーターが生まれた時、父親は既に村にはおらず、母親だけに抱かれた洗礼式となった。
聖水が凍ってしまい、海水を汲んで洗礼式をしたため、ピーターの人生は海に運命付けられることになる。
エプばあさんの葬式の時、目の上にコインを載せているが、これはキリスト教圏のお葬式で時折見られる風景。
Eppおばあさんに詩の本をもらって詩に興味を持ち始めたピーターは、雑貨屋のおばあさんが詩の本を破いて卵をくるんでいるのを見て目を丸くする。
最初にEppばあさんが口ずさんでいたフレーズは「None But the Brave Deserve the Fair」
ピーターがバルシルビー先生の前で暗誦してみせた詩は、アーサー王伝説に題材を求めたテニソンの"The Lady of Shalott"。
イングランドではそれほどさかんではないが、スコットランドではハロウィンの行事が行われているそうだ。 この島でも子供たちがシーツなどをかぶり家々を回ってお小遣いをもらう。
サンディ・パウエルの衣装
ピーターが着ているセーターや半ズボンがさりげないのにlovely
フィドルによるケルト風音楽が雰囲気を盛り上げている。
Stromness
村の通りなどWarbeth Beach, Stromness
ピーターが溺れかける海岸Dingy's Howe, Deeness
クジラが浜に打ち上げられている場面Holm Parish Church
教会の場面
1989年カンヌ映画祭出品作品
Catalonian International Film Festival, Sitges, Spain
1989 Won Special Mention
Gordon R. Strachan .... Peter
Ray McAnally .... Grandpa
Caroline Paterson .... Mother
Peter Caffrey .... Father
David Hayman .... Kinnear (牧師)
Sheila Keith .... Eppばあさん
Sinead Cusack .... Miss Balsilbie(Miss Sangsterの後任の先生)
Mary MacLeod .... Miss Sangster (厳格な先生)
Juliet Cadzow .... Queen Paloma(風変わりな女性)
George Anton .... Billy青年
Louise Breslin .... Leebie("野蛮人")
Christopher Fairbanks .... 目の不自由な男
Robin McCaffrey .... Georginaおばさん主役のピーター少年を演じたGordon R. Strachanは、オークニー出身の1,000人以上もの子供の中から選ばれた。
Official
http://www.gaga.ne.jp/movie/library/1990/venus.html_On Location_ by Brian Pendreigh
Mainstream Publishing (16 October, 1995)Venus Peter Saves the Whale (絵本)
~Christopher Rush, Mairi Hedderwick (Illustrator)
amazon.co.u/amazon.co.jpA Twelvemonth and a Day (Canongate Classics)
Christopher Rush
amazon.co.jp/amazon.co.uk/amazon.co.uk
(1989年イギリス94分)
監督:Bill Eagles
脚本:Simon Donald
舞台はスコットランドのグラスゴー。暴力的でサイコな恋人トニーに愛想を尽かし、愛犬プルートーを連れて逃げようとしていたドロシー。 偶然空き地で若い女性ペチュラが連れの男ブライアンに暴力を振るわれている場面を目撃し、彼女を助けようと勢い余って男を殺してしまう。 最初は死体を見つからぬように捨ててこようと考えていた二人だったが、ドロシーの愛犬が彼の指を噛み切ってしまったことから腹を据えて計画変更。 営利誘拐事件を偽装して会社を経営するブライアンの裕福な兄ロニーに巨額の身代金を要求することを思いつく。 しかし事件の担当刑事はブライアンがすでに死んでいることに気づき、その身代金を我が物にしようと企み・・・。
レイチェル・ヴァイス&スーザン・リンチの魅力炸裂、クリミナル・ブラック・コメディ。 (レイチェル・ワイズ)
トニーから逃げるために遠くの町に行こうとしていたドロシーが乗ろうとしていたのは、ロンドン行きのコーチと呼ばれる長距離バス。 イギリスでは最も安い交通手段の一つで、時間はかかるが格安の料金で移動できる。お金に困っていた彼女にはうってつけの乗り物といえよう。
コーチに乗る前に売店で買おうとしていたのは、「Maltesers(モルティーザーズ)」というイギリスのチョコレート菓子。丸いクッキー生地をチョコレートでコーティングした袋入りの小粒のお菓子。
ブライアンのヨットを泥棒が物色したように偽装するために散らかしていたドロシーとペチュラ。 ビールをかけたあと、"チャイニーズ・テイクアウェイ"でもぶちまけてやれと興奮気味。 イギリスではテイクアウトのことはTake Awayといい、その中でも中華は人気メニュー。
身代金の受渡場所を指示する電話があったと、ロニーの秘書が告げに来る場面で「アイルランド訛りの女性が・・・」と言っている。ドロシーを演じるスーザン・リンチは北アイルランド出身だが、この作品でもアイルランド出身という設定にしてあるのだろう。
レイチェル・ヴァイスがこの作品を撮るにあたって髪をプラチナ・ブロンドに染めたのは、資産家の弟ブライアンが人に見せびらかしたいような、その地位に付随する戦利品としての若い恋人(いわゆるtrophy girlfriend)という雰囲気を出すためだったらしい。
Susan Lynch .... Dorothy
Rachel Weisz.... Petula
Iain Glen .... Tony (Dorothyの恋人)
Alex Norton .... Hepburn警部(悪徳警官)
Maurice Roeves .... Ronnie McMinn(社長・ブライアンの兄)
Tom Mannion .... Brian McMinn(Petulaの恋人)
オフィシャルサイト
www.beautiful-creatures.com(2000年 イギリス 88分)
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