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『ウィズネイルと僕』Withnail and I(1986)

制作総指揮:ジョージ・ハリソン
監督・脚本:ブルース・ロビンソン

Special Production Consultantとして、Richard Starkey M.B.E.(=リンゴ・スター)の名前も。

Story

1969年、ロンドン北部カムデンタウン。ちょっとエキセントリックな売れない役者のウィズネイルと、その5年越しの友達で同じく売れない役者の"僕"は、汚れもののたまった男二人暮らしのフラットの淀んだ空気や、そこに押しかけてくるイカれた連中にうんざり。どん底生活に耐えかねて、湖水地方にあるウィズネイルの叔父モンティの別荘に出かけることにした。ところが別荘に着いても食料はないし、降り続く雨には気も滅入るしで、思い描いていた"カントリーサイドでの休暇"にはほど遠い始末。後からやってきたゲイのモンティ叔父さんは、どうやら "僕"に気があるようで…。 ジミー・ヘンドリクスやジョージ・ハリソンの音楽が60年代の終焉を感じさせていた。

Check

裕福な叔父モンティ(Montague H. Withnail)

パブの描写

パブリック・フットパス:「柵を閉めろ!」

ウィズネイルと僕が農道を散歩していた時に、そこにあった柵をきちんと閉めなかったせいでひどい目に遭う。 イギリスには「パブリック・フットパス」といって、私有地でも他人が自由に歩いていい遊歩道があるのだが、こうした柵は家畜が逃げないためのものなので、通ったら必ず閉めておかなければならない。

登場する食べ物

アルコール

ライター用アルコールまで飲んでしまう、アル中気味のウィズネイル。しかし、この役を演じたリチャード・E・グラントは、酒タバコを一切やらないとか。

ラストシーンで雨のリージェントパークを歩きながら、ウィズネイルがラッパ飲みしているワインは、シャトー・マルゴーの1953年もの。湖水地方のコテージでウィズネイルがあけていたワインも、見たところシャトー・ラトゥールのようだ。 このような高級ワインがでてくるところからも、ウィズネイルがアッパーミドルクラス出身であることがわかる。

戯曲"Journey's End"

コテージで僕が読んでいたのは、戯曲"Journey's End"。第一次大戦を舞台にしたもので、

ハムレットの台詞

雨のリージェント・パークで、ウィズネイルが狼相手にしゃべっていたのは、シェイクスピア「ハムレット」の台詞。 ハムレットがローゼンクランツとギルデンスターンに話し掛ける場面である。

I have of late--but wherefore I know not--lost all my mirth, forgone all custom of exercises;

And indeed it goes so heavily with my disposition that this goodly frame, the earth, seems to me a sterile promontory,

this most excellent canopy, the air, look you, this brave o'erhanging firmament, this majestical roof fretted with golden fire, why, it appears no other thing to me than a foul and pestilent congregation of vapours.

What a piece of work is a man! how noble in reason! how infinite in faculty! in form and moving how express and admirable! in action how like an angel! in apprehension how like a god!

the beauty of the world! the paragon of animals! And yet, to me, what is this quintessence of dust? man delights not me: no, nor woman neither, though by your smiling you seem to say so.

 

Awards

1999年度英国映画協会によるベスト100作品:29位にランクイン

Music

ロケ地

リージェント・パーク(ロンドン)

・・・ロンドン動物園の狼の檻は園の一番端にあり、リージェントパーク側から見ることが出来る。 ウィズネイルがハムレットの台詞を口にしていたのは、このリージェントパーク側の狼の檻。

Notting Hill, London

Tavistock Crescent

湖水地方

Penrith, Lake District, Cumbria
Bampton, Cumbria
Sleddale Hall, (near Shap), Cumbria

Stony Stratford, Milton Keynes, England

 

キャスト

Richard E. Grant .... Withnail (売れない役者)
Paul McGann .... Peter Marwood (僕)
Richard Griffiths .... Monty (ウィズネイルの叔父)
Ralph Brown .... Danny (ドラッグ・ディーラー)
Michael Elphick .... Jake (ハンター)
Daragh O'Malley .... Irishman
Michael Wardle .... Isaac Parkin (農夫・薪と鶏を持ってきてくれる)
Una Brandon-Jones .... Mrs Parkin (Isaac Parkinの母)
Noel Johnson .... General
Irene Sutcliffe .... Waitress
Llewellyn Rees .... Tea Shop Proprietor
Robert Oates .... 警官 1
Anthony Wise .... 警官 2
Eddie Tagoe .... Presuming Ed (Dannyと一緒にフラットに押しかけてきた黒人青年)

*注:( )内の役名の紹介について。
あちこちで酷似した表現を見かけるのですが、
もちろんオリジナルを書いたのは私なので・・・

 

外部リンク(ソフトと参考資料)

ソフト

*日本では吉祥寺バウスシアターで劇場公開されたきり、ビデオ未発売。
私も大昔にバウスシアターで観ました。

海外ではDVDソフト発売中(輸入ソフトに関する注意):
US盤(リージョン1)UK盤(リージョン2・PAL)

関連書籍

Original Screenplay(脚本)・・・面白いです!
With Nails : The Film Diaries of Richard E. Grant

リンク

Withnail & Iファンサイト
The Withnail and I Multimedia Archive
Withnail & I WAV Gallery
Monty's Withnail and I Soundclip Archive
The Arena of the Unwell

Bruce Robinsonファンサイト(1)_(2)

(1986年 イギリス 107分)


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