タイトル*
監督:Jack Gold
脚色:Robert W. Lenski
原作:トマス・ハーディ
音楽:カール・デイヴィス
1842年Egdon Heath。2年前にこの荒野にやってきた鄙には稀な美女ユーステイシアは、そのミステリアスな美しさゆえか迷信深い村人たちに"魔女"と呼ばれ敬遠されていた。デイモンも彼女の魅力に抗しがたい男の一人で、トマシンという婚約者がいながらもユースティシアへの未練断ち切れず、何かと理由をつけては結婚式の日取りを延ばしているのだった。そんな時、パリで成功を収めたトマシンのハンサムな従兄クリムが5年ぶりに帰郷し、たちまちユースティシアと恋に落ち結婚する。ユースティシアは華やかな都会に憧れ、この閉鎖的な村を出るという望みをかけて結婚したわけだが、クリムの方は都会の暮らしに倦み教育者として故郷に奉仕したいという望みを抱いていた。 やがて勉学のし過ぎかクリムは目を患う。ユースティシアと、今やトマシンの夫となったデイモンは再び接近するようになるのだが・・・
イギリスでは、11月5日は「ボンファイヤー・ナイト」または「ガイ・フォークス・デイ」といって、伝統的に篝火を焚く習わしになっている。 これは1605年に起きた火薬陰謀事件に起源を持つ風習。 詳しくはこちらをご覧ください。
田舎のパブによくあるように、このパブも村のコミニュティ・センターのような役割を果たし、宿泊もできるようになっている。
5年ぶりにパリから帰ってきたクリムは、久しぶりに母と従妹とともにクリスマスを過ごす。 ヨーブライト夫人はヒイラギを用意し家を飾りつける。聖ジョージ旗(白地に赤十字)をモチーフにしたイングランド兵とトルコ兵が戦う劇は「mummer」と呼ばれるクリスマスに行われる仮面劇。
博識なクリムは、ヒースの古い塚をあける作業を手伝い、古代ドルイドの壺を発掘する。 この物語の舞台となっているコーンウォール地方は、古くからケルト文化が根付いており、このような祭祀的なものが発掘されるのだろう。
小川、石橋などエクスムーアで撮影された風景が美しい。 カントリーダンスを踊る場面もある。
Exmoor, Devonshire
Catherine Zeta-Jones .... Eustacia Vye
Clive Owen .... Damon Wildeve (Thomasinの夫に・Eustaciaに横恋慕)
Ray Stevenson .... Clym Yeobright(パリ帰りの青年・Eustaciaの夫に)
Steven Mackintosh .... Diggory Venn(顔料売り・Thomasinに一途な愛を捧げる)
Claire Skinner .... Thomasin(Damonの妻・Yeobright夫人の姪)
Paul Rogers .... Captain Vye(Eustaciaの祖父・退役軍人)
Joan Plowright .... Mrs. Yeobright(クリムの母、Thomasinのおば)
Celia Imrie .... Susan Nunsuch(Eustaciaを忌み嫌う女)
Peter Wight .... Timothy (Susanの息子)
Gregg Saunders .... Charley(Vye氏のもとで働く少年)
日本版VHS廃盤(レンタル店でどうぞ)
(1994年 イギリス 101分)
監督・脚本:Stewart Sugg
ハードボイルドな世界を愛する古風な殺し屋フィリックスは、歳とともに腕の衰えを自覚し引退を決意する。
ところが組織を抜けることなど断じて許さぬと、組織の二代目のボスはフィリックスが面倒を見ていた後輩の殺し屋ジミーをはじめ何人かの若手たちにフィリックスの始末を命じる。
一方で殺し屋を廃業したフィリックスが頼まれた新たな仕事とは、33年間一度も外に出ることなく大切に育てられた大人コドモ、ババの子守だった。世間知らずの無邪気なババに振り回されるフィリックスだったが、殺し屋組織からの追っ手をかわすためにキリンのぬいぐるみを抱えたババを連れて逃げ回ることになり・・・007シリーズや「チキ・チキ・バン・バン」にオマージュを捧げ、文字通りキスと銃声に満ちた風変わりな愛の物語。 主演に『奇跡の海』のステラン・スカルスガルド、共演はクリス・ペン、『ロック・ユー!』のポール・ベタニー。
フィリックスが外の世界を知らないババをフィリックスは小さいスーパーにつれて行き、酒やコーヒーなど何を買うべきか教える場面が。棚に並んだ食品を観察するのも面白い。
ババを待ちに連れ出したフィリックス。街の軽食堂でイングリッシュ・ブレックファストを食べる場面が。 タマゴ、ベーコン、ソーセージ、ベイクドビーンズと定番のメニュー。
ババが口ずさんでいるソーセージの歌は、イギリスの子供に好まれる童謡"Five fat sausages"。
Five fat sausages sizzling in a pan one went pop the other went bang,
Four fat sausages sizzling in a pan one went pop the other went bang,
Three fat sausages sizzling in a pan one went pop the other went bang,
Two fat sausages sizzling in a pan one went pop the other went bang,
One fat sausage sizzling in a pan one went pop the other went bang,
No fat sausages sizzling in a pan.
この作品には複数の父子関係が描かれている。
高級老人ホームに入所しているダディ・ズーとフィリックス
アンティーク密輸業者のビッグ・ボブと世間知らずのババ
フィリックスとシェリーのおなかにいるまだ見ぬ赤子。そしてフィリックスがババを保護していたように、殺し屋のジミーもまた常に影からフィリックスを見守っていた。「いつも側にいたんだ、守護天使のように。あんたは俺の憧れだった・・・」
フィリックスがババをロンドン動物園に連れてゆく場面が。
キリンやペンギン・コーナーのあたり等。
フィリックスたちが一時身を潜めるシェリーの妹の家。
テムズ川周辺、テレコムタワーが見える夜景など。
Langleybury
Stellan Skarsgard .... Felix
Chris Penn .... BubbaPaul Bettany .... Jimmy(Felixを慕う後輩の殺し屋)
Allan Corduner .... Big Bob (Bubbaの父・アンティーク密輸業者)
Jacqueline McKenzie .... Sherry(Felixの恋人)
Martine McCutcheon .... Mia (Bubbaがサハラクラブで知り合った女の子)
Sienna Guillory .... Kat(殺し屋組織のメンバー・Jimmyを誘惑する)
Ashley Artus .... Mick Foot (殺し屋組織のメンバー)
Sean Connolly .... Bouncer
Peter Vaughan .... Daddy Zoo(Felixの父)
監督・脚本:Andy Hurst
ロンドンの大銀行に三人組の強盗が人質をとって篭城し、人質の女性一人以外は全員死亡するという凄惨な結末に終わった。担当刑事バジャー警部を差し置いて、警察上部から調査を依頼されたという謎めいた精神管理センターCyclopsのコナー教授はたった一人の生存者ジョーに詳しい事情を聞いていた。
二人組のチンピラ、エディとイアンは、獄中の金庫破りの名人メイトランドに銀行強盗の話を持ちかけ、メイトランドに死んだふりをさせることでまんまと彼の脱獄を成功させた。綿密な計画通り銀行に押し入ったものの、すぐに警察が駆けつけたため何名かの人質を取って銀行に立てこもることにする。 周りを取り囲む警官隊を指揮するのはバジャー警部。 そもそもメイトランドが投獄されたのは、1978年のカジノ襲撃事件の際催涙ガスをかけられて目が見えない間に謝って女性警官を射殺してしまったという容疑からで、その時の担当刑事がこのバジャーだった。やがて篭城が長引くにつれ、理性を失っていった犯人と人質たちは・・・
取調べが進むにつれ、ジョーの証言から、思いもよらない真相が明らかになってゆく。 そしてコナー教授の真の狙いは?
メイトランドやエディたちは、銀行強盗にあたってサヴィル・ロウ仕立てのスーツに山高帽を身に付けていく。
メイトランドの相棒ハリーは、カジノで奪った金をひとりで持っていったため莫大な財産を手にした。そのためエディの家も豪華なアンティーク家具を揃えたインテリア。
エレベーターのことは英語で「lift」というのだが、本作品では「elevator」と米語に統一されている。アメリカ市場向けを意識したのか。
邦題『ギャング・オブ・UK』は公開予定の話題作『ギャング・オブ・ニューヨーク』(マーティン・スコセッシ監督作品)のタイトルを意識したものだろう。原題「You're Dead... 」というフレーズは作品中に何度も登場する重要なキーワード。リス・エヴァンズ(リース・イヴァンズ)のおしり、ジョン・ハートの70年代ファッションなどがファンの方にはたまらないかも。
Cyclopsとは一つ目の怪物のこと。
ロンドン
ドイツ
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
マニック・ストリート・プリーチャーズ
ガーディアンズ
B-52'S
ブロンディ
John Hurt .... Maitland(伝説的犯罪者・脱獄してエディの計画に乗る)
Rhys Ifans.... Eddie(メイトランドの相棒の息子)
David Schneider .... Ian (エディの部下)
Claire Skinner .... Jo (おとり捜査官だが実は・・・?)
Barbara Flynn .... Professor Corner(Cyclops代表者)John Benfield .... Inspector Badger(昔メイトランドを逮捕した刑事)
Patrick Field .... D.I. Guffin (Badger警部の部下)
Roger Ashton-Griffiths .... Cliff Sniffton(銀行支店長・人質)
Jane Peachey .... Vesuvius(Eddieの彼女)
Badi Uzzaman .... Dr. Chandra(催眠療法士・人質)
Rayner Bourton .... Harry (メイトランドの相棒・エディの父親)
(1998年 ドイツ=イギリス 98分)
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