ChinonからD751→ D7 →D947→Fontevraud着。修道院の近くの無料駐車場に車を停めた。 フォントヴローはヨーロッパ最大の修道院都市で、イギリスのプランタジネット王朝の菩提所としても知られており、前々から是非訪ねてみたいと思っていた場所だった。プランタジネット王朝の祖ヘンリー2世は父方からアンジュー伯領を、母方からイギリスの王位を受け継ぎ、さらにアリエノール・ダキテーヌとの結婚によりアキテーヌ公領を手に入れた。つまりピレネーからイングランドまでという広大な地域を支配下に置いた。この面積は当時のフランス王ルイ7世が支配していた地域よりはるかに大きい。 プランタジネット朝のヘンリー2世やリチャード1世はイギリス国王といってもほとんど英語は話せなかったし、本人達の意識はもちろんイギリス人ではなくアンジュー家出身のフランス人だったはず。だからこそ死後はイギリスではなくこの地に葬られることを望んだ。「ヘンリーとリチャード」ではなく、「アンリとリシャール」だったのだ。獅子心王(ライオンハート/クールドリオン)と称えられロビンフッド譚にも登場する英国王リチャード1世がイングランドに滞在したのは僅か6カ月。 代々の修道院長を女性が勤めていたというのも特徴的。フランス革命の際に接収され(革命政府はフランス国内の全ての修道院を明け渡すよう命令した)、後にナポレオンが監獄とし、1804年から1963年迄監獄として利用されていた。作家ジャンジュネはここに収監されていた時の体験を半自伝的小説『薔薇の奇蹟』に記している。 歴女的には大変興味深いスポットだが、他のロワール地方の城に比べると見学者の数はぐっと少なく静か。中庭に変な木組みの階段というかオブジェのようなものが建てられていたので、できるだけそれらが映らないように写真を撮った。 フォントヴロー修道院Abbaye de Fontevraud Abbaye de Fontevraud - BP24 - 49590 Fontevraud-l’abbaye 開館時間9:30-18:30 大人9.00ユーロ (2011年6月のデータ) http://www.abbayedefontevraud.com/ |
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聖堂 |
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リチャード1世(右)と弟ジョン王の妃イザベラ・オブ・アングレーム(左) |
ヘンリー2世(右)とその妃アリエノール・ダキテーヌ(左) |
美しいクロイスター |
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2階に上がったところにある広間 |
キッチン方面 |
修道院の前に広がる通りを散歩。不動産屋を見るとつい広告の価格をチェックしてしまうのだが(我々はドライブ中に"売り家"や"貸家"などの看板を見つけるとあれこれ話題にする)、この辺りはブロワやアゼルリドーと比べると相場は安め(でも日本人の感覚からすると高く感じる)。
修道院の前に広がる街並み(右にある菓子・パン屋は賑わっていた) |
不動産屋 |
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