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4日目:白い崖を求めて西へ

ビーチーヘッド(Beachy Head):映画『さらば青春の光』のラストシーンを彷彿とさせる白い崖

イーストボーンを出て次の目的地はBeachy Head。緩やかな坂道で、先程見掛けたオープントップのおちゃらけムードの観光用ダブルデッカーが前を走ってゆく。このバスも同じ目的地を目指しているのだろうか。

崖に着く前に手前にある駐車場に一度車を停めて散歩。ここで前日Ryeでテイクアウェイしたキャロットケーキとチョコレートファッジケーキを昼食代わりに食べた。綺麗に包んでくれていたので潰れておらず美味しく頂いた。どちらかと言えばキャロットケーキの方が出来が良い。シナモンなどスパイスが生地に入っていて、ホワイトチョコレート風味のクリームがサンドしてある。この駐車場には売店や移動式屋台もあって、アイスクリームを買い食いしている人多数。

再び車を走らせ、ビーチーヘッド到着。車を駐車スペースに停めて灯台のある丘の上まで歩いた。途中で坂を下りてくる人たちに声を掛けられて顔を上げると、それは偶然にも同じB&Bに泊まっているドイツ人4人組。 ここはB&Bから日帰りで遊びに行くにはちょうど良い距離の観光地だ。

ビーチーヘッドはイギリスのホワイトクリフ(石灰岩質の白い崖)の中では最も高いものだそうだ。ご覧の通り柵も無し、注意喚起する看板も無し。崖から落ちないように気を付けるのは自己責任、At your own risk。実際ここは自殺の名所としても知られているとか。この日はものすごい強風が吹き荒れていて、吹き飛ばされないようにあまり崖っぷちには近寄らないようにした。強風の危険だけではなく、不意に足元の崖が崩れ落ちることもあるかもしれない。肝試しのように崖ぎりぎりまで近付いている観光客たちを見るとひやひやする。

灯台の向こうに回ると、セブンシスターズの白い崖も見える。足元には白い石灰岩の小石が無数に転がっている。この緑の草原の上に白い石を並べて自分の名前を残している人たちが多数いたようだ。

有名なセブンシスターズに比べるとBeachy Headは日本のガイドブックではあまり紹介されていないが、素晴らしい眺めを堪能できるお勧めのビューポイントだ。
今回この場所にどうしても来たかったのは、映画『さらば青春の光(原題:Quadrophenia)』のロケ地として登場するからだ。ブライトンでバイクを盗んだ破れかぶれの主人公はBeachy Headの崖の上をバイクで疾走し、最後に彼が乗っていたバイクが白い崖の下に転がり落ちていく…というラストシーン。主人公がバイクに乗ったまま崖から飛び降りたのか、崖から落ちる寸前に飛び降りて一命を取り留めたのかは観る人の解釈にゆだねられる終わり方だ。ホワイトクリフがちらちら見える何にもない緑の平原を疾走する印象的なシーンだったが、ひとつ運転を誤ったら本当に落ちてしまいそうな場所。実際に撮影が行われた場所に行ってみて改めて足がすくむ思いがした。


Beachy Headの崖
 
Beachy Headから見えるセブンシスターズ
足元には白い小石が散らばっている
 
映画『さらば青春の光』(原題:Quadrophenia)

セブンシスターズに向かう途中、Birling Gap でひと休み。ここはナショナルトラストの管理下にあるようで、トイレや売店等があった。
http://www.nationaltrust.org.uk/birling-gap-and-the-seven-sisters/

牧草地で草を食む牛たちは、柵も無いのでのんびりした顔で車に近寄ってくる。
緑地で白い服に身を包んでクリケットに興じる人々を見つけ、シャッターを切った。


緑地でクリケットを楽しむ人々


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